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2015年11月 SAGA18@京都市動物園 その4(2日め)

2日目の11月 15日(日)のスケジュールは

9:30~9:40 三園館連携の趣旨説明 雨宮理事(京都府文化スポーツ部理事)
9:40~10:10 ゴリラの魅力とは何か? 山極寿一(京都大学総長・三園館包括連携協定相談役)
10:10~11:30 三園館包括連携協定活動紹介
         (京都市動物園,京都府立植物園,京都水族館,京都市青少年科学センター)
11:30~12:00 総合討論
13:00~     エクスカーション(植物園,水族館,青少年科学センター)
          園内ツアーガイド(ゾウ,ゴリラ,キリン・シマウマ等)



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開園してからSAGAが始まる前に

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園内でおはよう~を言ってきました

さて、この日のメインは山極先生。
(有名な方ですが、私は知りませんでした。)

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ゴリラの魅力とは何か? 
山極寿一先生(京都大学総長・三園館包括連携協定相談役)

お話はゴリラ初心者にも分かりやすい内容でした。
ゴリラについて大して知識が無い私には助かりました。

メインテーマは
「ゴリラの魅力」
●森林を広く使うジェネラリスト
●水も恐れない広域性
●負けない構え
●イケメンはイクメン

まずは
●森林を広く使うジェネラリストについて
・ゴリラは何でも食べる、たくさんの種類を食べる
・胃腸弱い
・甘いフルーツ大好き
・尻だこ無いので木の上に座れない
・ほお袋無いので食べ物をキープすることができない
・大きな体と大きな脳
・長い成長期
・特殊化していない消化システム(後腸発酵)

類人猿が抱える生態学的問題
・広い遊動域が必要(巨体、熟果)
・高栄養の食物(脳)
・集団生活
・果実不足への対応

類人猿はどのようにして問題を解決したか
・食物の分配
・道具の使用
・対面交渉の多い、可塑的な社会関係

食物分配
する種としない種
・オトナの間の食物分配は近親者が子供に分配するのみの種
・ゴリラには大人間の分配が見られない

チンプとゴリラの生息域
・地図上では重複
・ただしチンプは低地に暮らす。ゴリラは低地から高地まで広く分布する。

先生はゴリラ観察のため、野生の西ローランドゴリラの人付を2002年から現在まで、行っている

ゴリラの果実食
・ローランドゴリラの果実食の割合は高い
・マウンテンゴリラはその半分くらい
・糞に含まれた種から植物が育つ、種を運んでもらうためのフルーツ
・ゴリラは果実を分配していた

●水も恐れない広域性
・ゴリラが湿原に潜る動画を見せていただきました
・チンプは水に入らない

●負けない構え
・ゴリラは攻撃性が強いと信じられていた
・ドラミングが誤解の原因
実際は、自己の提示、不許容、状況の変換、興奮と好奇心、対等性の維持など
・ゴリラのケンカの仲裁は、間に入って顔を見つめる
・ゴリラは顔を相手に近づけ覗き込む。対面交渉
・サルは相手の顔に向かうと威嚇を意味するので目をそらす

●イケメンはイクメン
ゴリラの子育て
・小さく産んで大きく育つ。
・3年間お乳を飲む。
・1年間は赤ん坊を離さない。
・赤ちゃんは泣かない。

子育てのバトンタッチ
・お乳以外のものを食べ始めるころ、母親がシルバーバックに子供を預ける。

ゴリラは遊び上手
・経済的な目的を持たない
・相手に強制できない
・力のバランスを図る必要がある
・小さい方がイニシアチブ

ゴリラは他の動物とも遊べる
・フクロウと遊ぶゴリラの動画をみせていただきました。
フクロウは嫌なら飛んで逃げれるのに逃げないので、遊んでいると考えられる
チンプだったらフクロウを掴んでいる
・もう1本、カメレオンを興味深く眺めている1頭のゴリラを、それを興味シンシンで眺めている多頭のゴリラの動画も見せていただきました。好奇心旺盛!
・遊びが成立するのは、相手の出方を待つことができるため。
・サルは待てないので、遊びがすぐ終わる

ゴリラは長くいきます。
ゴリラから自然と親しむ心を習う

内容盛りだくさん、私にとっては知らないことばかりで興味深いお話でした。

三園館包括連携協定活動紹介
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まずは京都市動物園

動物園、植物園、水族館との連携。
互いの情報を補完する情報を提供。連携の強み活かす。
連携ワークショップを行いました。
まとまったサイトが無いので第6回ワークショップのお知らせを参考に

なお、来園者数
植物園:90万
水族館:150万
動物園:80万
だそうです

次は京都府立植物園
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消滅していく種の保全活動の紹介

次に京都水族館
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オープン当初、訪問された動物クラスタの方々の評判があまりよくなかったので、こちらにはまるで興味が無かったのですが。

●京都水族館について
・海のない京都でなぜ水族館?
・体験とエンターティンメントの融合
●京都水族館の特徴
●12月のイベントについて
についてお話されました。
館長さんのお話がとても面白く、興味が湧きました。
里山ゾーンがあったり、イルカショーは芸中心ではなかったり、
単なる娯楽施設ではないようです。

最後に京都市青少年科学センター
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センター内には骨格標本やプラネタリウムがあります。
学習棟があって、生物や物理の実験をします。

事業の3本柱
・科学センター学習
・教員研修・学校支援事業
・市民科学事業

科学センター学習
として、京都市内の小中学生が受ける理科学習を行う。
・実験室学習、展示学習、プラネタリウム学習、環境実験室学習、そのほか。
・対象は小学校6年生と中学校1年生
・領域は物理、化学、生物、地学
・内容は2時間の観察・実験学習
・たとえば、生物領域の実験室学習
平成24年度は「スジエビだって生きている」
教材生物はスジエビ
外部形態観察、消化管(胃)観察、鰓観察・呼吸実験、心臓観察
・平成23年度は教材生物がアカハライモリ
形態観察(指の数・尾)、行動実験(歩き方、泳ぎ方)、呼吸実験
・平成6年「樹木を調べる」
草本と木本の違い、樹種と成長(年輪)

教材を見せていただきながら、授業を受けた気分になりました。

最後に総合討論があって、おしまいです。

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園内に色々なテントが出ていました。

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ミワちゃんのお腹を眺めながらランチを頂きました

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旭くんは室内へ移動。遊ぶもの、無いのね

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ツシマヤマネコ

PowerShot G7 X
その5へつづく
by Patrick_Harper | 2015-12-18 18:00 | 講演会